読み物

メイドインアビス5巻の感想とあらすじ

投稿日:2018年1月31日 更新日:

メイドインアビス第5巻を読んで、感じ、想った事を記しています。

ところどころネタバレしちゃってますので、初見は作品で!というスタイルの方は、スルーした方が良いです。

既に作品を知っていて、あの部分について、こいつはどう思ったのかな?という人や、

僕と同じく、内容を知らされていても作品を楽しめちゃう人であれば、

見ても気分を害する事はないかなぁ…という度し難いページとなっております。

それでは、宜しければ続きをどうぞー!

仮面の正体

リコとプルシュカが語り合うところからのはじまり。

4巻でリコが上昇負荷を受けちゃった場面の回想ですね。

話の流れでリコがレグの事を解き明かしたいとかなんとか…ちんちんまで大きくなるんやで!とプルシュカに力説。

そしてちんちんとは何かと質問するプルシュカ。

…さもありなん。

なんと自然な話の流れでしょう。

さすがです、つくし卿…!

親切に図を書いて説明を始めるリコさんは、さらにおっぱい見たりナナチを触ったりすると大きくなると教えてあげます。

…良く見てますね。

好奇心の塊ですね。

レグがちょっと気の毒…と思いましたがナナチを触って大きくするのは違うと思うの。

プルシュカも実は知っていた様子。

© 2014 つくしあきひと

パパ棒。

新しい夜明けです。

言葉では言い表せない感情。

話をさらりと切り替えるリコに助けられました。

リコも大人になりましたね…。

その後、再び階段に挑戦する事に。

プルシュカの説明により、メイニャの匂いを嗅ぐことで一時的に力場を感じ取る事が出来ると判明。

さらに、リコが負荷を受けても肉体的な変化を受けていない事を指摘。

自分の前髪のグルグルは、負荷を受けた後戻らないんだとか。

2巻の時点でオーゼンの髪型について理由を知っていたはずなのに、これは盲点。

そして、リコが感覚を失ったと知ってもプルシュカの会話は続きます。

© 2014 つくしあきひと

プルシュカが照れくさくて直接言えなかったセリフ。

それがリコに届いていて良かった。

涎垂れてますけど聞こえてたんですね。

もう一緒に冒険に行くしかない!

しかし現状はかなり深刻になってます。

ボンドルドとの圧倒的な力の差を目にした後のナナチは…

© 2014 つくしあきひと

可愛いので無罪になりました。

レグもリコの身を案じてかこれ以上は…と諦め気味。

シェイカーを撃ち込まれてヘロヘロなリコだけが、仲間を取り戻す為に再び立ち上がろうという気概を見せます。

リコの意思の強さは流石ですね。

ボンドルドへの恐怖より、プルシュカを助けたい気持ちの方が強いのだと思うと応援せずにはいられません。

リコはこれまで頭に叩き込んだ遺物録の中からボンドルド復活の謎を解き明かし、弱点を突こうとします。

遺物ってずいぶんたくさん有るんだなぁ…。

鏡写しの面 アプセンティー

首狩りマスク ゴアパック

おいしい猿轡 ワンダーワードレス

肉粘土 マッスルドレス

頭の苗床 ライブシング

感情を操る頭巾 シャイニースマーム

ボンドルドの外見から連想できる遺物がこれだけあるとは驚きですが、どんな効果があるのか気になるところです。

名前からしてろくなものでは無さそうだけど。

ボンドルド一号の死体の頭部が残ったままであると知り、リコは遺物が精神隷属機、ゾアホリックではないかと推測しました。

これは自分の精神を他人に植え付けるというもので、なんと特級遺物。

プルシュカとの会話でも特級遺物というワードが出ていたので可能性は高いと。

自意識の崩壊、自他境界の喪失、混乱等、扱いにくい遺物らしく、持ち主を転々としていたそうな。

しかしこれ、ボンドルドはちゃんと使いこなせているのでしょうか。

ゾアホリックを使用した事でああなったのだとしたら、一連の被害は全部これのせいなのでは。

ともあれ、攻略すべき遺物の目星は付きました。

残る問題はレグの火葬砲のエネルギー。

リコとナナチが囮となって目を引き付け、その隙にレグが単独で動力部に潜入。電力を得るという作戦にていよいよ反撃開始です。

プルシュカを救出し、ゾアホリックを破壊する。

戦力差は変わらないのでボンドルドとの戦闘はどうするんでしょ。

 

ナナチとリコは普通にまた正門から入っていったのか、いきなり祈手に案内されてます。

視界を覗き見されているから、隠れる意味ないですもんね。

© 2014 つくしあきひと

祈手の案内するままについていくと、基地内の電力がダウンしてレグが電力の回収に成功したとわかります。

© 2014 つくしあきひと

場面変わってレグはというと、目が真っ黒になり意識も曖昧な状態が見て取れます。

作戦発案時にリコが懸念した、強い電力による記憶喪失。

その時レグが格好良いセリフを言っていたような。

僕はリコの事は忘れないっとかなんとか。

それどころか色々忘れてそうな様子にちょっと不安を覚えます。

 

ボンドルドの意識について。

おさらいとして書いてみますが、祈手は全員ボンドルドとの事。

つまり画像の祈手もボンドルドという事でしょうが…意識はどのように移動しているのだろう。

勝手な想像になってしまいますが、

まずゾアホリックに基本となるソフトウェア『ボンドルド』をインストール。

これをクライアントの祈手に配布し、ゾアホリックが一括で管理している状況ではないか。

常にクライアント毎の記憶を整理して、ボンドルドを更新し続ける。

これなら祈手Aが即死しても祈手Bが直前の行動を継続可能ですよね。

個の概念がその精神のみになってしまったボンドルド、

そう考えるとナナチやミーティ他、多くの子供たちの肉体を軽く扱っている事もなんとなくわかるような…。

肉体なんて飾りです!アホな奴らにはわからんのですって事でしょうか。

さらに、奈落信仰によれば魂は巡ると信じられている。

これはいよいよ死んでも平気っしょ!という感覚を持ってそうです。

ボンドルドの不気味さはこの辺の認識の違いから来ているのでしょうかね。

感想が最新話まで追い付いたら、リコを真似て真実を追及するページを作成してみたいですね。

逆襲

停電により周囲が暗くなった事で、案内役の祈手はリコ達を見失う。

リコ達はプルシュカを探しつつレグの合流を待つ事に。

その時、リュックに隠れていたメイニャが現れました。

© 2014 つくしあきひと

首筋にモフモフの破壊力は絶大な模様。

その後、抱きしめるリコの手から飛び出して何処かへ案内しようとしている様子のメイニャ。

プルシュカの元に違いありません。

メイニャを追って辿り着いた先がどこであるか、ナナチは知っていました。

そこは加工場。

ボンドルドがカートリッジと言うものを作るための部屋でした。

ナナチはその作り方を説明し始めます。

まるで見てきたかのように。

かつてボンドルドを恐れ、言われるがままに製造を手伝っていたんですねぇ。

当時の事を思い出して、取り乱し罪の意識に苛まれるナナチの前にボンドルド登場。

ナナチの様子を見て素晴らしいと絶賛し、また手伝ってくださいなんて言っちゃいます。

ボンドルドさんは本当にブレませんね。

現時点で最高のろくでなしです。

ここでナナチがボンドルドの狙いを看破しました。

祝福を受ける為に、呪いをプルシュカに押し付けようという魂胆。

その為にプルシュカをカートリッジに詰めようとしている。

ナナチとミーティの関係性から、祝福を受けるための条件をその愛慕であると考えているのでしょう。

しかしながら、プルシュカがボンドルドを慕っているのは4巻の時点でも明白。

ちょっと嫌な想像しちゃいました。

プルシュカの愛情はボンドルドにそう仕向けられていたから…そうでない事を願いたい。

でもボンドルドだからなぁ…。

愛ですら実験の糧と考えてそう。

リコがプルシュカを開放しろと叫びますが、ボンドルドからは意外な返事が。

プルシュカは今は眠っています。きちんと開放しますよ。

なら4巻のあのシーンは何だったのか。

プルシュカの件はさらりと流し、要件は命を響く石を作りに来たのだと思っていたと言うボンドルド。

なんか話をそらそうとしてる感。

もっとそれろ!と言わんばかりに、

命を響く石の原料は人間

だと教えてくれちゃいます。

これには驚きました。

白笛は皆、儀式を執り行い命を響く石を作成したはず。

リコの持つライザの白笛はいったい誰なのでしょうね。

リコの父、トーカと結婚した時には既に白笛だったようだし。

いずれにしても、白笛には彼らを先へ送り出そうとする意志を持った人が居た。という事。

だとしたら人として愛すべき部分が無ければそんな人は現れないのでは。

うーん。

リコの白笛になるという願い。

笛そのものなら叶えられるというボンさん。

なんというか…そういう事じゃないからもう黙っててくれますまいか。

ここで名探偵リコさんがスイッチオン!

ボンドルドの持つ白笛が、自分自身を供物にしたものであると看破。

翻訳すると、お前ボッチなんじゃねーの!?とも聞こえます。

気の毒なのでちょっとフォローしてみます。

自身を笛にすることで、自身の精神をコピーされた状態での使用が可能になるということですよね。

…命の紋とは何だろう。

笛を鳴らすのが複製ボンドルドである事に変わりはない。

複製ボンドルドが本人ではないと判断されて笛を鳴らせないのなら、自身を笛にしても鳴らない気がする。

鳴らす者が複製である事が問題なわけで。

自分自身が笛となることでその辺がちょっと緩くなるのでしょうか。

反対に、笛自身が命の紋を認識して鳴るというなら、普通に作っても鳴らせるのでは…。

よく見るとボンドルドが笛を鳴らしている所は描かれていませんね。

やってみたけど使えなかった。

そんな状態である可能性も。

プルシュカをカートリッジにしたのは祝福のみならず、命を響く石を作る為だったのかも知れません。

体を取り替えた時、迷うことなくパパと呼んだプルシュカならば…

完成とはこのことだったのか。

しかしながら、笛になってくれる人居なかった説も否定出来ない。

いきなり自分を笛にすることもなかろうし…

やはりボッチ

フォロー、しっぱい。

リコはボンドルド登場時は震えていたのに今や強気。

当然です、相手はボッチでこちらはフワ充!負ける要素がない!

メイニャでもふもふ!ナナチでもふもふ!どうだまいったか!

 

© 2014 つくしあきひと

カートリッジも自分がなれや!と激しいツッコミを入れますが、

複製ボンドルドは生物ではないと判断されて使い物にならないとか。

カートリッジのことか、笛の事か…ちょっと曖昧な回答ですね。

大人のサイズを詰めるのは重量の問題がありますね。

そのためにわざわざ子供達を誘拐してきてるわけだし…。

やはりこのセリフ、我々にとってこの笛は、という意味なのではなかろうか。

さらに激オコなリコさんでしたが、ここでフル充電のレグがド派手に登場。

© 2014 つくしあきひと

元気いっぱい過ぎるレグの図。

絶対殺すマンに変身してました。

停電時にボンドルドが向かわせた祈手を3名瞬殺したそうな。

不屈の花園では祈手の動きが追えなかった事を考えれば、劇的に強くなっていると見て間違いない。

場が混乱する中メイニャが再び駆け出し、リコもそれを追います。

プルシュカ救出が最優先。

ボンドルドもギャングウェイ等の武装を次々と繰り出しレグを迎え撃ちます。

ちょっと中身の性格はアレですが、ボンドルドは武装がカッコいいですね。

腕から針飛ばしたり仮面からレーザー、捕獲用ネットのようなものまであります。

ガン◯ム好きそう。

暴走状態のレグはボンドルドと互角に渡り合う程の強さ。

この辺のコマの作りは所々がダイナミック。

枠に囚われずに描かれたものが、そのページの中で一番勢い良く動いているという認識で合っているのだろうか。

自然にそう感じられるように描かれている気がします。

枠なんて飾りですよ!

躍動感溢れる戦闘の最中、リコからの通信がナナチに入ります。

ゾアホリックと何かを発見した知らせでした。

実物のゾアホリックはどこか生物的な形態をしてる。実は深層で普通に咲いている花だったりして。

通信の最中、ボンドルドの武装によって床に縛り付けられた暴走レグが、火葬砲をぶっ放そうとします。

異様な音と張りつめる力場。

その状況からナナチが危険を察知し、レグを止めようと抱きつきます。

なんとうらやましい…

では無くて、ナナチのもふもふがあぶない!と思ったらボンドルドもナナチの心配をしてました。

© 2014 つくしあきひと

無理もない…貴重なふわふわを失いかねない一大事ですからね。気持ちはよくわかります。

© 2014 つくしあきひと

しかしついに火葬砲は放たれ、ナナチも爆風に巻き込まれてしまう。

ナナチ…つるつるになってしまうの?

僕の心配を余所に、なんとも美しいナナチが次々と描かれて…!

有難うございます。

有難うございます!

地面が消えて、落下寸前のところで正気に戻ったレグがナナチを床部分に押し上げます。

5層の負荷により前後不覚になったナナチですが、意識を集中することで直ぐに復旧。

すごいぞナナチ!

もふもふも無事で良かった。

多分だけど…ナナチの毛がなくなると大変な事になると思う。

そして目の前に広がるのは凄まじい破壊の爪痕。

基地の殆どが消し飛んでいます。

© 2014 つくしあきひと

どれほどの規模かはこちらのナナチの驚きでわかりますね。

なん…だと…?では有りませんがちょっと死神的な作品を思い出します。

穴は5層部分を吹っ飛ばして6層にまで及んでいる。

意識を取り戻したレグによると、己の中に何人もの誰かがいて、レグ自身はその様子を覗き穴から見ているような感じであったとか。

© 2014 つくしあきひと

背景に浮かぶレグっぽい人影は、レグ自身ではないと判明。

誰かの中にライザも含まれていますね。

機械人形とはなんの為に生み出されたのか、謎は深まるばかり。

もしかする7層より先に向かう人間の為に用意された探索用の体なのでしょうか。

根拠は全く無いですが。

レグが意識を取り戻した原因がナナチのふわふわであると発覚。

パパ棒のところでリコが言っていた現象もきっちり発生した模様。

ナナチはそれを知って鋭いツッコミを入れてました。

© 2014 つくしあきひと

いやぁ、叩くつもりがフワついちゃうなんて…可愛いですね。

こんな感じでフワついている所に、背後から祈手が襲いかかり、レグ諸とも穴の底へ向かって飛び降りてしまった。

© 2014 つくしあきひと

この祈手、腕が4本ありますね。

ゾアホリックで精神を植え付けられるのは、人間だけではなさそうですね。

と、思ったらワンポイントナナチのコーナーで何でもいけると書かれてました。

祈手が重装備なのはそういう事情もあるのかな。

人間以外も対象ということになると、あの尻尾のあるボンドルドも成れ果てでは無く天然物の可能性がありますね。

レグが仮面の一部を食い破った後に見えたのは、複数の虹彩を持つ異様な目でした。

© 2014 つくしあきひと

瞼が開いて、目玉がもう一段回開くという謎仕様。

ナナチとは大分違っているし、天然物であると見て間違いなさそう。

だとしたらまだ発見されていない生物という事でしょうか。

ゾアホリックといい、新種の生物といい、ボンドルドは探窟家として大分行動がずれているような。

国とか完全に無視してますよね。

彼の目的は探窟以外に有りそうです。

 

黎明の箱庭

底まで一気に落下したようで、祈手はレグを下敷きにしながらも死亡。

逆にレグは何事も無さそう。

周囲を見渡すとそこには夥しい数の成れ果てが。

後方からシャッコ、イータン、スミコ…と成れ果ての名を紹介しながらボンドルドが現れました。

姿と名前をきちんと一致させて覚えているのでしょうか?

紳士的と言えますが、全部おまえのせい。

無傷で立っているボンドルドに驚くレグですが、逆にこう問われます。

君がそう選択したのではないのかと。

爆心地に居たナナチが無事であったことも考えると、あの時の火葬砲は生命以外を対象にしたとも考えられます。

なんと便利な。

もしかすると当たっても目標以外に被害を与えないなんて事も出来るのでしょうか。まだまだ謎がいっぱいです。

成れ果てたちをなでなでしていると思ったら、突然攻撃を開始するボンドルドさん。

あの…成れ果て達が巻き添えで次々と死んでいるのですが…

© 2014 つくしあきひと

魂の開放と捉えればまだ救いが有りますが、それにしたってナデナデからこれはなかろうと思います。

当然、激昂するレグとボンドルドの死闘が始まる。

途中、レグにナナチからカートリッジを使い切らせる作戦が伝えられます。

戦いが進むに従い、徐々に肉体に変化が現れるボンドルド。

彼が祝福を受けるという事は、カートリッジの子供たちも…。

一つのカートリッジが飛び出すと、カートリッジにされた少女、レシーマの紹介をし始めました。

名前のみならず、将来の夢やその人柄まで覚えている事が癪に障りますね。

そこまで知っていて、どうして切り刻めるのか。解せぬ。

闘いは尚も続き、とうとう前線基地の有る5層まで戻ってきました。

ボンドルドも健在。

それどころか、まるで猛獣のような姿になってます。

© 2014 つくしあきひと

やはり祝福は本人の意思が作用するのかも。

腕の武装部分が一体化しているし、爪も大きい。

もしかすると爪はシェイカーだったりするのでしょうか…。

レグに切断された尻尾も無事再生しているし、戦闘に特化した祝福のような印象を受けました。

でもモフモフならいいってわけじゃないんですよ…全然可愛くない。不合格。

これが祝福なんだぁ~って言ってましたので、元の体は最初から尾があったのでしょう。

どんな生き物だったのかが気になる。

直後、ボンドルドの背中から4つのカートリッジが飛び出し、やはり名を呼ぶボンドルド。積極的に神経を逆撫でしていくスタイル。

ターキリ、トーレイテア、ノペロ…

そして、最後のカートリッジの元へメイニャが…

 

© 2014 つくしあきひと

嘘でしょ?

そう思いたくとも、メイニャが一生懸命にカートリッジを起こそうとしている姿で思い知らされてしまう。

リコに眠ってるだけだと、解放しますよって言ったのに何故こうなっているのか。

状況から判断すると、あの時には既にカートリッジとして装着していたという事になるじゃないか。

メイニャが気づけなかったのは、開口部が閉じていてプルシュカの匂いがわからなかったからか…。だとしたらメイニャが追っていたのは…。

どれ程煽り耐性があろうとこれは耐えられない。

嘘つきおったぞ…この外道ぉ…

ろくでなし以上を表現する言葉って何か無いのだろうか?

 

夜明けの花

ボンドルド一号が死んだとき、その死を嘆き悲しんだプルシュカを知っています。

そして生存を喜んだのも。

それがどうしてこうなった。

闘いは再開されると同時に、カートリッジの中で成れ果てたプルシュカの回想が始まる。

想い出の中のボンドルドはとても温かな父。

抱きしめ、名を与え、私がパパだという。

プルシュカがボンドルドにメイニャという友達を与えられ、自我を取り戻したコマ。

© 2014 つくしあきひと

他にも多くの良い場面が有るけども、この絵が一番好きです。

プルシュカにもお母さんが居て、

ちゅううっとされた事を覚えていて、

その時の気持ちを覚えていて、

それをメイニャにしてあげているのだと思うと感無量。

幸せを願わずには居られない。

 

そして徐々に元気になって、それどころかやんちゃになっていくプルシュカ。

彼女と共にメイニャが微笑む。

ここに至るまでにプルシュカが抱いていた思いが、次々と明らかになって行きます。

現状を知っているからこそ、辛く感じる場面の連続になってます。

 

闘いの決着は、プルシュカの想いと願いを背にしてつきました。

温かな願いと、激しい戦いを同時に目にさせられて感情乱れまくりですよ…。

 

© 2014 つくしあきひと

止めの一撃は、この中で誰よりもプルシュカを想っていたリコによるものでした。

なんともせつない幕引き。

プルシュカにとってはどちらも大切な存在なのに、相容れないというのは悲しいですね。

皆で冒険に行くという道もあったのでしょうか。

プルシュカには申し訳ないのですが、ボンドルドの同行は心の底から遠慮して頂きたい気持ちでいっぱいです。

そうなったら精神的疲労で頭皮が成れ果ててしまう。

 

挑む者たち

火葬砲を撃ちまくったレグは、眠りに落ちる前に大事な事を行います。

© 2014 つくしあきひと

脇を嗅がれたナナチの表情が…いいですね。

瀕死のボンドルドにナナチが勝利宣言。

ナナチのトラウマにも決着が着いたように思えます。

ボンドルドの最後のセリフは、本当に…君は可愛いですね…でした。

憎み切れない男であった…。

奴もまたもふもふを愛する者の一人。

レグが目覚めるまで凡そ2時間。

リコはずっとプルシュカのカートリッジを抱きしめ泣いていたのでしょうか。

上向きが苦しいのかとカートリッジを横にした瞬間に液体がこぼれ、最後に何か塊のようなものが出てきました。

それは命を響く石。

拭き取る時響いた音色にレグが反応する…リコと命の紋が一致しているという証。

呪いを押し付けられている最中、他人を思いやれる人間なんて…とミーティを思い出したナナチ。

彼がプルシュカを支えるカバーを作ってあげたのを見て、ナナチがプルシュカという存在を認めたように感じました。

© 2014 つくしあきひと

ナナチは何かとプルシュカを警戒していた様子だったので、少し気になっていたんですよね。

プルシュカという存在が受け入れられて良かった。

色々辛いことも有ったけど、

プルシュカとメイニャが加わって、新しい冒険が始まります。

因みに基地前でボンドルドさんの見送り付き。

あのやろう…まだ生きてやがりました。

割れた仮面の隙間から見えるのは、人間の瞳です。

ここをみて思ったのですが、肉体の元の精神によって逆に使用者の精神が侵食されるなんてこともあるのでは。

昔のボンドルドがどんなだったか知りたいですね。

そういえばゾアホリックは破壊しなかったのだろうか?

リコが破壊出来たとは思えないし、レグはずっとボンドルドにかかりきりだったような。

出発までの間に始末したとも思えない。

これはリコが命を響く石にプルシュカを感じた事に関係ありそう。

皆に仲直りして欲しいというプルシュカの願いが、リコには届いているのでは。

うーん、また子供達が被害に遭わねば良いのですが。

© 2014 つくしあきひと

胸元と肩に新しい仲間を連れて、さらに旅は続きます。

旅が進むごとにリコがなんだか可愛くなっているような気がする。

 

最後に

五巻も強烈に悲しい展開があってきつかったです。

ミーティといい、プルシュカといい…

しかし結果を見せてから、さらに過程を見せつけるという追い打ち的な展開は流石です。

気になって目を背けられない。

読み進めて胸を痛めるか、読まずに悶々として日々を過ごすか、記憶を抹消するかしかありませぬ。

また、激闘の最中の一瞬であろうコマが絵画的で美しいとさえ感じられました。

似たようなコマを探して見たら何か発見があるかも知れないですね。

読んで色々考えて、自分なりの考えを発見するのはまさに探窟ではなかろうか。

つくし卿としてはそんなつもりないんだけどって場合がほとんどに違いない。

ですが、こうして夢中になれているのがなんとも有難い作品です。

 

さて、冒険に困難は付き物…次はどんな展開がまっていて、読者をどう虐めてくれるのか?

6層へと歩みを進める一行ですが、白笛二名が先行しているようなので油断大敵

出来ることなら、人としてまっとうな白笛を見たいのですが…いるんでしょうかそんな人。

白笛不信になりました。

出典元 メイドインアビス 5巻

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