こちらは原作8巻読了後にアニメ鑑賞をしてあれこれおさらいしつつ何かを発見したいページとなっております。
8話 生存訓練
コミックではササっと進められたリコ達の生存訓練の様子が詳細に描かれていますね。
ロウハナという遠目で見る分には綺麗な昆虫を知る事が出来ました。
アビスって上昇負荷と危険生物さえどうにか出来れば最強のレジャー施設ですよねぇ…
少年達にはハボさんが「白笛オーゼンに気を付けてくれ。」とひたすら言い続ければ良かろうし。
そしてオットバスさん…まぁカバなんですが。
こちらは雌のうんこ狼煙というハニートラップに引っかかり…まんまと捕らえられ…挙句の果てには食されるという不名誉な状況を世に晒されたのに名前が呼ばれていなかったような。
カバさんドンマイですよ…次のチャンスは多分無いんだけど。
オーゼンさんの口外無用なお話で、門番と言われる生物の事が端折られていたのは…アビスの在り方に関与する生物の存在を知らせるのは早すぎたとか?
実際に登場する時が楽しみ~なんて思ってたけど、出てこない可能性もありそう。
8話で端折られていたオーゼンの回想の続きが発生。
誰かにボコられたオーゼンを見舞うライザの発言でちょいと閃いたですよ。
「…待ってろ連中根絶やしにしてやる…!」
ん?
これってつい最近ファプタちゃんのお口から出た破壊力抜群のお言葉だ。
だけどライザの発言は
あいつらちょっくら懲らしめてくるわい!
程度の意味合いに感じられます。
でもライザさんって有言実行の可能性が濃厚なので仮定としておきましょう。
ともかく、懲らしめる程度の意味で使用されていた場合。
記憶喪失前のレグがこの言葉を使用していた可能性はかなりお高い。
6巻表紙に描かれているレグ&ファプタは恐らく以前の二人。
レグがオースへ向かう前ですね。
右腕も無事で、さらにブレイズリーブを所持しているので間違いなかろうと思います。
ファプタはこの時にレグから根絶やしという言葉を学習したのかも知れませんね。
彼女から話を聞いたその時にレグが言ったのかも。
…なんて奴らだ、連中根絶やしにしてやる!
根絶やしが度し難いに続きライザが多用していた言葉だったならば
ライザからレグ、レグからファプタへと伝わった可能性もあるある。
これなら「絶対殺す」的な意味合いから「懲らしめる」程度のものに緩和される…わけないか!
イルミューイが辿った運命とファプタのこのキレっぷりを見せられては…今後ファプタがどう動こうとも責める事は出来ないのですよねぇ…困った。
かと言ってヴエコさんをはじめマアアさんやカジャさんムーギィさんと、村にはいいやつらも居るのでして…いや本当に困りましたねぇ~
闘魂ビンタを待ち受ける幼児のように震えて次のお話を待つ…そんなもやもや感も堪らんと感じちゃう訓練済みのペケジローにございます。
この症状って何か病名が付きそう。
見送りの時にオーゼンが言った、やはり探窟の技術は飲み込みが早かったという発言も意味深です。
レグを機械人形と言う彼らは干渉器について知っている様子。
でも干渉器って遺物掘ったりしませんよねぇ…
そういえば決死隊の使い走りで揺籃探してきてたけど普段は掘らんですよねあれは無し!
かつて弟子として成長を見守ったライザ、その面影をレグの中に見たのではなかろうか。
度し難いという言葉使いはオースでも珍しい部類に入るはず。
それを言葉を記憶を失っているはずのレグが自然に、さらにはライザにそっくりな言い方で発すると。
オーゼンさんが一瞬気を取られたのはそのせいですね。
後に監視基地でジルオとレグの事を話した時に、
しゃべり方も体捌きライザによく似ていた。
度し難い性格は移ってなかった。
このように発言しています。
なので見送りの時の色々思い出すまでという言葉はレグからライザの話を聞きたかったって意味っぽいですね。
弟子・コンプレックスを拗らせ男の娘をなんの予備知識も無く生み出したオーゼンさんならば違和感が全くありません。
「やはり」というのはレグがライザによって探窟技術等を仕込まれた機械人形であると推察した結果、一度習得している事なのでやはり飲み込みが早いという意味かな?
なるほど見送り時のオーゼンさんはレグがライザだとは考えていなかったか~。
でも、度し難いという口癖に関して、ジルオが「ライザがわがままが通らないとすぐ出ていた」と指摘した直後に少し考え事してますね。
この時にもしかしてレグがライザだったのでは…なんて考えたかも知れません。
オーゼンさんの事なのでジルオを仕留めた後で着せる衣装の事を考えていただけかも知れませんけどねぇ!
度し難い…度し難いねぇ…
9話 大断層
ここはかなり変更が加えられていた所ですね。
生存訓練ってなんだっけ。
生!存!訓!練!
と、1話前の努力が嘘のように自由奔放なリコさんが見られました。
ネリタンタンの生態やら、それを捕食対象にしているアマカガメが登場したところは良かったですね。
状況によってはネリタンタンのような弱い生き物も危険になるという奈落の怖さみたいな所も見られて満足。
こんな風に良い追加点もあるんですけどね、レグが必死こいて頑張ってる状況でリコさんがフリーダム過ぎる所は賛否が別れる、そんなお話かも知れませんね。
僕はどちらかと言えば…リコさんが生存訓練での体験をものにしたと感じられるので原作の方が好きだなー
10話 毒と呪い
アニメの音声を聞きながらコミックを読むとまた違った感じで面白いですね。
しかしこのお話から雰囲気が一変するのですよね、あっ…アビスがヤベーって本当だったんや…とドン引きしつつも頭では無く心で理解する事が出来るのが深界四層ではないかと。
物語の開始8分から9分に渡って繰り広げられる地獄の光景…
ここは何度見てもめっちゃキツイお話にござった。
声優陣もスタッフも、皆僕の事殺そうとしてるんじゃないか?ってくらいしんどい(; ・`д・´)
リコさんは喉に血が絡んでるようにリアルな絶叫をするし…
レグはマジ泣きするし…何度見てもギブ寸前の所まで行っちゃいます。
スタッフの皆さんは放送倫理委員会が怖くてメイドインアビスをアニメ化できるかってんだくらいの気持ちで製作したのではなかろうか?
いう事聞かないとタマウガチ来るよ!と子供を恐怖で言いくるめるのに使えそうな程の破壊力。
そもそも幼児がここを視聴したらとんでもないトラウマを抱えてしまい、言いくるめる前に人が変わりそうではありますが。
声と動きがプラスされたこの場面の破壊力は想像を絶するものがあり、原作以上に強烈に仕上がっていると言っても良いでしょう…
やり過ぎて苦情とか来ませんでしたかこれ?
僕が幼児期に視聴していたらオーゼンさんの髪型せにゃならん程に色々捻子くれちゃいそうです。
しまった、髪が足らないけど。
そんなこんなで凄惨な光景に震えあがっている所に、ゆる~い感じで「うるさいなー」ですよ。
えっ…天使?違う!ふわふわだー!
もしナナチがゆるキャラグランプリに出場したら圧勝するのではなかろうか…素晴らしい造形美ですからねナナチは。
声も口調もまたどんぴしゃって感じですからね、真のナナチの完成と言わざるを得ません。
アニメは若干ツルンとした印象では有りますが。
モフみの天使ナナチのおうちも植物で囲まれモフグリーンですか…素晴らしい。
ふわふわで可愛く美術的センスもあるナナチ…人は己が持ち合わせていない特徴を持つ者に惹かれるというのは本当の事かも知れない。
11話 ナナチ
ナナチ目線の描写が追加されていたり、レグのお使い風景も詳細に描写されていたりして、原作の物語が広がる素晴らしい回でした。
レグの記憶の中で、墓標の前で「もう行くよ、ライザ」という声が。
この言い方は判断が難しい。
目の前に存在する対象に発した言葉のようにも思えます。
そしてレグの手にあるリコさんパンツのアクセサリー…あれもきっと重要な要素に違いないのですが51話でも判明していません。
現時点ではなんとなく、魂の入れ物だったりするのかなーなんて考えてます。
12話 呪いの正体
原作では6巻に収録されたハウアーユードコカ02、ミオの一部がここで描かれていました。
わざわざここで、という事は作中の時系列に合わせてという事だろうか?
キユイのお誕生日のお話であり、レグが別れ際に本人から明後日誕生日と聞いているので…二人の出発から2日後のオースのお話になります。
う~ん…監視基地についたくらいが無難な気もしますね。
アビスの淵で仮眠。
監視基地で到着時1泊
生存訓練で10泊
訓練終了で1~?泊
ナナチ邸で?泊
最低でも2週間程度深層で時を過ごしてそう。
深層で数週間のつもりが数か月経っていた~というお話から、オースはさらに時が流れているはず。
ここでミオが出てきた事も時系列的に関係なさそうです。
参考にするどころか混乱してきちゃいました。
こうなると、リコさん隊とオースの時系列は別物として考えるより他にありませんよねだって性格な時差がわからないんだもの(;´・ω・)
6層で数千年以上前の人物と出会ったりしよるし…奈落の謎パワー恐るべし過ぎてわけわからんです。
ナナチと切っても切り離せない曰く付きの一品、奈落シチューの製造過程も見られますね。
食材が食べものでは無くなる瞬間を見せつけられる…貴重な体験です。
手際はとても良いですね、手際は。
この奈落シチューはナナチの得意料理…レグに振舞う時のドヤァ!という様子と予想外の反応に戸惑う所が堪りませんね可愛いですね。
この時、ナナチの「ミーティにもあとでモグモグ出来るように~」という発言が追加されており、それを聞いてハッとしました。
ナナチがミーティに奈落シチューをあげないわけなかったー!
迂闊でした。
そうは思いたくない気持ちが勝ってしまったということか。
で、あればそれは一体どのような光景が…絵面的に拷問的とも思えるものなのか!?
ミーティにご飯をあげる、純粋な優しさで為された行為がミーティに地獄を味あわせる事になっていたのだろうか…?
たった一言でこんな風に考えこむ時間が生まれたので良い追加です。
世界観膨らみますよね、嫌な方向に。
この発言がどんな意味合いを持っているのか、きちんと考えてみましょう。
ナナチはレグの反応を見て初めて奈落シチューが美味しくない可能性に気付いた様子。
そして、レグ対しにミーティの解放を依頼する理由を語っている時に、ナナチはミーティは物も食わないし死ぬこともないと言ってます。
あの発言はナナチのミーティに対する気持ちの表れという事でしょうね。
ミーティがご飯を食べないのは知ってるけど、それでもあげたい。
本当に大切に想う気持ちがギュッと詰まった良いセリフじゃないの…
狂ったペケジローは、
ミーティの口に奈落シチューを入れた瞬間目から涙がポロリ。
なんか悲鳴上げて痙攣するミーティ
そのうちシチュー見ただけで泣き出すミーティ…などなど。
あれこれ度し難い妄想をしちゃって物凄い罪悪感を抱えるはめになりました。
13話 挑む者たち
13話は長さが2話分の48分でした。
最終話か~と寂しく感じるところで時間倍増は嬉しいけれど、これってメイドインアビスなのよね。
- ろくでなし登場
ボンドルドさんが安心感を与える声を得て登場。
この言い方であれこれやらかしたのだと考えるとうへぇ…って感じ。
子供達が騙されるのも無理はないですね。
原作では後ろ姿のみだったイリムのお顔が登場。
メイニャはイリムが人以外と昇降機に入れられ成れ果てた姿だと思っていますが…
イリムがメイニャになったのではなくて、人以外の方が祝福を受けて変化したのがメイニャである可能性もあるわけか。
呪いを受ける側には痛みに耐えるという意思力が必要だと考えると…イリムが受ける側だった可能性は高いですね。
で、ナナチとミーティとあの実験ですよ。
子供だましは嫌いでねぇ…!とばかりに本気でメンタルを破壊しにくるところは相変わらず。
白笛を目指すという夢が潰えた事を知り絶望したミーティが、6層到着後すぐにナナチの為に耐える事を決意するのですよねぇ…
見ていて辛い場面ですがミーティは見事にナナチを守り切り、その結果ボンドルドが仮面の下でエロい顔する事になると。
ここはとても複雑なモヤっと感を与えられる場面だなぁ
二人の愛慕が互いを包む結果となり、人の心の素晴らしさを見せつけられるわけですがボンドルドにとってはきっと実験の一つに過ぎないのですよね。
お前って本当にボンドルドだよな!
そこまで言わなくてもいいじゃない…ヒドイ(ノД`)・゜・。
こんな使い方されるくらいにろくでなしの代名詞として世に広まって欲しい。
- 約束を守ったナナチ。
ミーティを送る所は何度見ても辛い所ですね。
消えゆく瞬間、イヤーアーって言ってるように聞こえてパニックですよ。
ただ反応しているだけと言われていたのにこれってまさか!と思っちゃう。
たまたまそう聞こえたと思うのが正しいはずですが、いやはや…とんでもないセリフを捻じ込んでくれちゃったものです。
いやぁ…キツイ。
探窟家は成れ果てと見るや始末して遺品を回収していく。
これは探窟家の暗黙の了解として行われる行為なのでしょうね。
自分が人で無くなったらどうして欲しいか?
その時は魂が還り廻るように殺してほしい。
探窟家という集団の中でも、ミーティと同じ願いが共有されていると考えられます。
ナナチがそれに気づいてない様子なのは、
彼が集団に属した事が無いから、
彼にはミーティしか居なかったから。
そしてミーティの残した願いはナナチの願いとは相反するものです。
それなのに彼女との約束を守ったナナチ、彼がどれ程ミーティを大切に想っていたかが痛い程に良くわかる場面にござった…。
決死の覚悟で成し遂げたその先で、完コピミーティが出てきちゃうんですよねぇ
失われたはずのたからものと再会できたナナチは歓喜するでしょうよそらそうよ…
ナナチが折角折り合いを付けていた所にこの事態…奈落の悪意を感じずにはいられませんね。
また悲しい事が起こらねば良いのですが。
いやフリでは無くて。
押すなよ、押すなよ!?って意味じゃ無くて。
もはや素直に感動的なお話で逆に驚けちゃう状況に有りますのでね、めでたしめでたしが見たいもんです。
あれから幾日経ったのか、昏倒していたリコはレグが寝てる間に目覚めてナナチにお料理の手解きをしておりました。
ここは悲しみを乗り越えた先にあるご褒美ですね、とても穏やかで微笑ましい場面。
ちくしょう…ナナチはやっぱり可愛いですね。
リコのお料理の匂いでついつい涎が出ちゃったのにまだ奈落シチューの勝利を諦めずに抗うナナチ…
お兄ちゃんと幼児の特徴を併せ持つ奇跡のような存在…祝福の子と呼ばれるのに相応しいですね素晴らしいですね。
誕生にあのろくでなしが関わったとなると複雑な心境ではありますが、可愛いもんはしょうがないですね。
ボンドルドの偉業も色々あるけど、ふわふわナナチを生み出した事に比べたらこれ迄のはゴミですよゴミ。
ご飯の後はお役御免のミズキノコの除去ですね~
って、リコさんもうわかった。
悲鳴や絶叫が迫真過ぎるのはわかったからもうやめて。
- アジトから飛ばされた電報船
原作では6層到達時に見られますが、1コマでフラグを回収というかへし折る手腕に痺れたものです。
これこれ。
三人とも良い顔、良い顔してますよ…初めてみた時はフッって声出たし。
そんな電報船の冒険が見られるのは嬉しい所ですね。
意思も無く流されるままな電報船なのに、見ててとても面白い。
アビス内でも海流のように電報船が必ず流れ着くような場所が有ったりするのだろうか?
そんな場所があったなら、物凄い量の情報が眠っているのかも知れない。
電報船の回収を生業とする者が居たりはしないのだろうか?
他にも奈落の生物の生態をよーしよしよしと撫でまわしながら調査する人物が居たりはしないだろうか?
物語の主軸から外れた特に重要ではない部分も考えてみると面白いなぁ。
リコ達はもう返ってはこない。
そんな彼らの声がオースに届いたんですねぇ…それを読んだナットとシギーの反応も気になるなぁ。
- 出発
出立時にアジトを振りかえるナナチ。
言葉無くともミーティと過ごした日々を想う、そんなナナチの寂寥感と胸の痛みが感じられる良き場面にござった…。
それでいて次の冒険への憧れも感じられる、本当に良い締めくくりですね。
と、思ったら最後の絵面がボンドルド。
素直に感動したまま終わらせてはくれない、実にアビスらしい最後だわ。
全話視聴を終えて
所々にリコのお母さん、白笛ライザのナレーションが入る所も良かったですね。
伝説の白笛の口から語られているのだと思うと凄い説得力あります。
ナレーションはアニメオリジナルゆえに全部追加なんだけども、とてもよく考えられていて世界観や緊迫感や奈落の無常感等を常に煽り立てる。
それと作中で流れた音楽も良かったですね。
リコ達が声を得た事で存在感を増したというのなら、アビスは音楽を得たわけです。
人がどうあろうとも、どうなろうとも変わらぬアビスという環境の在り方がとても良く表現されていたように思えます。
と、音痴なペケジローが申しております。
細やかな描写が追加される事で原作の世界観も増したように思えます。
アニメ、メイドインアビスも良い作品にございました。