読み物

新連載の『ピーチクアワビ』が気になる今日この頃

投稿日:2020年8月23日 更新日:

悦楽るーぷへお越し頂き誠に有難うございます!
夏休みはバカンスじゃーいと休暇を取った2日後に痛風に見舞われバカンスを1週間延長したペケジローです。
バカンスどころか…バカみたいでした。

さてさて…左足の動きを封じられ芋虫ちゃんの如く転がっている者に出来る事はそう多くありませぬ。
左足にへばり付き24時間体制でシャッ!コノヤロー!と4の字固めを仕掛けてくるアントニオ猪木のヴィジョンと共に悶絶しつつ、執念で娯楽を嗜むことくらいなもんです。

そんなペケジローの目に飛び込んで来たのが今回ご紹介する青春群像劇(AV業界)、ピーチクアワビでありました!

1話目から情報量が多く、「あ~僕は今お話を読んでいる、読めているよぉ~」って気がして良かった。

お話の流れをさらっといきますと、
場面は映画の発表会から始まり、かつてベロリンで新人賞を取った望月キナコの作品の評価は散々な有り様。
それもそのはず、恐らく現実にも存在するであろう旧弊の申し子柏田Pがキナコの思うような撮影をさせてくれなかったんですねぇ。
その柏田Pの顔を見たとたんに辛抱堪らず私の映画を返せと突き飛ばすキナコ、こけて頭から血が噴き出す柏田P。
当然の如くキナコ逮捕( ゚Д゚)
そして留置場にいたキナコに謎の人物が助け舟を。その名はマコーレ安倍川!
…だれ?(; ・`д・´)
となって次回にござる。

全然説明が足らんので…
気になる人は漫画アプリで取り扱われる事を祈るか、漫画アクション 2020年8/18号を探しましょうね~

単品で購入するよりも他の作品も色々読めるBOOKウォーカーの方がリーズナブルかも知れませぬ。

では1話目のお気に入り場面を振りかえっていきたいと思います。
場面はちょいと飛びまして、散々な結果だったキナコとは違って作品の評価は上々だったらしい磯部さん。
そんな彼女を妬ましそうに見つめるキナコでありました。
余談ですが磯部さん可愛いですねそりゃチヤホヤされるわい。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

さて、キナコの視線に気が付いた磯部さんですが、唐突に始まる磯部のターン!

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

あんなに可愛かったのに…カエルを目にした蛇のようなお顔に仰天チェンジにござる…
こ、これは女の戦いってやつに違いねぇ
元からビジュアル面でも映画でも敗色濃厚なキナコはんに仕掛ける磯部ちゃん…容赦ないなー!
窮鼠猫を噛むって知ってるぅ?と言わんばかりに苦し紛れに反論するキナコが見ていて辛い所ですが…辿り着く先はキャットファイトにござった。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

こうなったらどっちがどうとか関係ねーんですよ今彼女達の中に存在する思いはただ一つ…「お前が気に入らねぇ」なのです。
そこへ颯爽とキナコのヘイトをぶち上げる一言を添えて登場する柏田P

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

次のコマではキナコの映画がこんな有り様になった経緯が描かれるわけですが、見た限りではこの時のキナコの心情は貴様…!とヘイト一色だったでしょうなぁ。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

この叫びはなんとなく現実の若手の心情を代弁しておるような気がするのですがペケジローは業界の内情に詳しいわけではありませんので憶測に過ぎぬ。
でも昨今の作品の有り様を見ればほのかに透けて見えるような気もしますわね。
僕は別にいい景色が見たいわけじゃないんだお話が見たいんだと思う事が有ったり無かったり。
そんなペケジローが今の所一番好きな邦画はトゥーヤングトゥーダイだったりしますので映画の読みはそれほど深くないって事がおわかり頂けると思います。えへ。
でもじっくり見ればあれこれ見えてくる面白さがあると思いますのよ。

ちょいと逸れましたが次の一連のコマがなんか映画のフィルムを見ているような、静と動が共存するようで僕は好き。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

ぶっ飛ばした姿勢のまま微動だにしないキナコと、後ろにヨロめく柏田p。
ここは登場する二名のうちどちらの時間を基準にして読んでも面白い。

柏田pを基準にするとヨロ~リと自ら頭ぶつけに行ってるように見えるし、吹っ飛ばした後思考停止しているキナコはんに見える。
逆だと通常人を吹っ飛ばした後に自然と体制が変わるはずのキナコが同じポーズのまま。
と、いう事は柏田pの一連の動作は一瞬の時を切り取って描かれており…つまり実際は物凄い勢いで頭を打っている事になりますね~。
ザマァって感じがお強いので僕はこっちかなー!

柏田Pは頭から血を吹き出して当然…とはいえ世間的にはやらかした側であるキナコはん。
彼女は自分の作品のフィルムを持ち去りその場から逃亡したのでありました。

そんな騒動の傍らで描かれた磯部ちゃんの表情もまた良かったですね~

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

圧勝のはずなのに浮かない顔をしてらっしゃる…
この一コマに彼女の心の物語が描かれておるのではないかしら?

実際、キナコの映画は散々であり、磯部の映画は高評価を得ています。
キナコは可能な限り自分の思い描く映画を作ろうと抗った結果、柏田Pに謎編集をされて生まれた糞映画だった模様。
好評価を得た磯部の作品はというと…恐らく柏田Pのような旧弊の思想を考慮し、自身の表現を押し殺して得たものだったのでしょうね。

周囲からボロクソに言われつつも、柏田Pに面と向かって「私の映画を返せ!」と叫んだキナコを見て思う所があったのかも知れません。
なんならそれは磯部の心の奥にしまわれた叫びを代弁していたのかも。
情熱か、成功か。
そうして成功を選んだ磯部がもの思うこのコマ…良いですね~読ませてくれますね~!
漫画というツールをしかと活かしておられる所がまたよいよい。
そしてこんな表情を見せてくれた磯部さんの今後も気になってきます。

その後、キナコが磯部の嘗ての努力を認め…彼女の作品も認める所がまた良かったですね。
根は良い子なんですわ。
この二人は今後も関わったりするんですかねぇ…どっちも好ましいのでそうあって欲しい気もします。

さて、次はキナコのファン第一号の桶田君ですよ。
柏田Pをぶっ飛ばして茫然と物思いにふけるキナコはかつての青春の日々を思い出しとった…
ここで桶田君との出会いが描かれるわけですが、傍から見ててもわかるフォーリンラヴ度合いが堪らんかったですね。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

キラキラしてますねまさに青春の1ぺぇじ…
アオハルかよ…アオハルぅ!(# ゚Д゚)
と、思ったその後に恋に堕ちた瞬間の美しき思ひでと共にブタ箱へ堕ちていくキナコはん。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

気の毒過ぎて許さざるを得ませんね…
コマ送りで鮮やかに確保される様子に変な声出ちゃいましたけど。

警察署でのエネルギッシュなキナコの様子はおいといて、最後の身元引受人の書類にも情報が詰まってるな~と思ったですよ!

これな!

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

マコーレ安倍川という怪しいネーミングが目立っておりますが、釈放の請求をした者の名前に柏田圭介とありますな…?
これ、恐らくあの頭から血を吹き出した柏田Pですよね?
そして身元引受人はマコーレさん…つまりこの御仁、柏田Pに対して釈放の請求をさせる力の持ち主って事になりまする。
映画のプロデューサーもピンキリに違いないけども、それにしたって結構な力業なのではあるまいか?
少なくとも怒り心頭の柏田Pにいう事聞かせられる人物に違いない。
で、誰?となった所で次回へ続くと。

映像作品に関わる事も有ってか、僕はこの作品にコマを使った時の表現に面白さを感じまする。
1コマの描写によって磯部ちゃんの心情が想像できるところもまた奥行きがあって良かったですね。

さて、最終頁にはキナコタイフーンの原案であったものを改稿・改題したものである事が記されておりました。
そうなると気になりますよね…キナコタイフーン。
最終ページまで読んだところでこの先の物語に興味津々なわたくし…これは是非ともタイフーンに挑まねばなりますまい(`・ω・´)

あっ…キナコはんが!美化されたキナコはんがおるではないか!
こちらが1巻で終わりという事はもしやピーチクも全1巻なんでしょかね~ちとお寂しいような。

そういえば…どうも雰囲気に覚えがあると思いましたらば、
かつてペケジローを感涙させ涙を流しながら一般道をスクーターで走行する不審なおっさんという辱めを得るに至らせたおナスの作者様の作品にござった( ゚Д゚)

これは楽しみが増えましたなぁ…やったぜ( ´艸`)

9/5追記

2話ではピーチクアワビの社長にスカウトされつつも猜疑心の塊であったキナコは一時撤退、その後あれこれ苦難に見舞われる中で一瞬思い浮かべたAVの企画が才能の塊過ぎて面白かったです。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

訛り混じりにマエストロという言葉を使用する少年にはなんかわからんけどニヤッとしてしまった。
未来の女子のオーボエしてあげよっか?という発言にも考えされられます。
語呂が良いからでしょうかね?
いやしかしオーボエて。
一体彼女達の時代に至るまで何が起きてしまったんでしょう。
考えるだけ無駄とは思いつつも考えてしまう。

そして作品自体もそうだけど、キナコの表現が面白いんですよねぇ
しかしそこは夢見ていた正規ルートではなく18禁の世界…やはり精神的な一線があるわけですね。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

アダルトコーナーの暖簾を自らの人生の分岐点に重ねるとはやりおる。

とはいえ電気もガスも水道も止められちゃったキナコはんには後が有りませぬ。
蠅が集る程にクサクサになったキナコでしたが、桶田君の「もちろんですよ ファンですから」という言葉に背中を押されいざ!あちら側の世界へ!となったわけです。

そして本日3話目
前回からの流れて前途洋々明るい製作人生が待ってたり楽しく進むんじゃろなぁ~なんて思ってた僕が目にした物語はあちら側の世界の洗礼にござった。

いや途中までは楽しく読んじゃってたんですけどもね。
お話を読み進めた上でこのコマ見るとすごい説得力があったりしてフフッてなりますし。

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

じつに…実に誇らしげな二人の姿に感動するわたくし。
しかしそこからキナコ怒涛の大失態が始まりあれよあれよという間にメンタルヘルスが追い込まれ…

ピーチクアワビ ©2020 岩田ユキ

キナコはん、こんな風になっちゃいました。
この時、同時に僕もマジ凹みですよ…
今考えると前の2話で業界に対する認識がキナコとシンクロさせられていたのかも知れませんね…いわゆる舐めプ状態にござった。

男所帯に女性が一人ともなればなおさら大変な事もあり、この世界でやっていくには思っていた以上の覚悟が必要だったかもしれません。

これからキナコは一体どうなってしまうのか?
再起する事が出来るのか?
乞うご期待にございますな!
余談ですが今、3話のタイトルが愛を汁である事を確認して笑っちゃいました。

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