kindleの策に嵌ったと言わざるを得ない。
僕も職場に面白い本の1巻だけ仕込んで、他の人に嵌らせるという策を弄したりしましたが…まさか自分がそれを喰らうとは。
骨が腐るまでを読んだ切欠は完全に表紙でした。
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(c)骨が腐るまで
これこれ。
可愛らしい女性が慈しみにも似た表情を浮かべて頭蓋骨を抱えている。
表紙で既にえっ?これはいったい…という疑問を抱かせるデザイン。
そしてタイトルにまで疑問が仕込まれている。
骨って腐らないよね?朽ちるんだよね?というあえて腐ると表現するその理由とはなんだろう?という疑問。
表紙だけでここまで好奇心を刺激してくれちゃう作品てなかなか無いですね!
1巻無料って事で読んでみるか…なんて思った時には既に術中。
幼なじみ達も、恋愛系のお話にでても違和感ないくらいカッコかわいいです。
作中でモブっぽい男子山本君が彼らの紹介をしてくれているのでそちらを引用。
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(c)骨が腐るまで
心に覆いかぶさった影をチラリチラリと覗かせつつも、普通に青春を謳歌してる彼らの様子が見て取れます。
なんの取柄もないと言われている中村信太郎が主役。
しかし幼馴染の女子二名が一方は美少女であり、一方はキュートな最強小悪魔という…この状況。
けしからんですねゆるせないですね。
が、しかし
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(c)骨が腐るまで
彼らは11歳の夏に人を殺し、それを洞窟に埋め、これまでの5年間隠し続けていたのです。
5年前から一蓮托生の関係。
女子も男子も鼻を垂れてた時からのお付き合い。
どういった経緯で殺害に至ったのか?
何故に隠蔽するに至ったのか?
隠さねばならなかった理由ってなんなのか?
そもそも、殺されたのって誰だ?
と、もう謎の大盤振る舞いで先が気になってしょうがない。
新展開の最中これまで浮かんだ疑問の一部が解消されたりしますが、謎の総数が減らないような。
押せば出てくるトコロテンか葛切りの方式でしょうか。
その新展開というのが、
埋めてた死体が消えており焦っているとそこに電話が掛かってきて脅されちゃうというびっくりなもの。
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(c)骨が腐るまで
えっ…誰!?
相手は正体不明ですが、何故か信太郎達の行いを知っている。
いう事聞かないとおまわりさんに言っちゃうぞ!という事で、指定されたアパートに向かうとそこには死体が。
これも誰!?
その後の脅迫者の命令が狂気。
目の前の死体を解体しろと言い放つ。
うむむ…これは罪を重ねる事になるし、どう転んでも良い事ないような?
もう自首したほうがスッキリするんじゃないのかという状況。
しかし犯人を突き止めるという決意の元、彼らはそれを実行。
散らかしたら当然お掃除もしましょうね。
五人で協力してそれぞれの場所に遺棄しましょうね。
という事で、犯人の正体を掴まねば今後もズルズルと言いなりになるしかない。
今後は彼らと共に犯人を突き止める展開でしょう。
後半では一見普通の学生とも思えた彼らの心の歪みが徐々に表れてきて、好奇心が刺激されちゃいます。
この辺りまで読み進めて、僕はもうこらえきれずにkindle版を5冊まとめ買いでポチっとしました。
kindle版は1月9日に6巻がでたばかりなので、ここまで読んでしまったら次まで悶々とした日々を送らねばなるまいか…。
しかし、1巻だけでも他に
信太郎の卒業アルバムに、とある警告のメッセージを書いたのは誰か?
椿は信太郎の事が好きなのに、どうして明と付き合っているの?
明は信太郎が好きであり、椿を信太郎に近づけない為に付き合っているのか?それとも本当に椿が好きなのか?
遥の肩の傷は何時ついた?
椿の言う、秘密にしていた事ってなんだ?
第三者に知られる事になった経緯が知りたい。
もう知りたい事まみれにされちゃってます。
恐らく次巻でも新たな謎、そして謎の解消。
好き合っていた信太郎と椿の捻じれた関係性もこれからどうなっていくのやら。
しかも明は椿が信太郎の事を好いていると知っていて付き合っているようでもあり…
やはり11歳にて殺人を犯し、さらに5年も隠匿して生活すると色々と屈折してしまうのだろうか。
繰り返し読む作風ではない気がしますが、初見の衝撃がヘビー級。
一度読んでみて、謎まみれになるのも良いのでは!
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(c)骨が腐るまで
これは最強小悪魔…山本君、君は正しかった。
シンタロウではなくシンタロと呼ぶ所に魔性を感じるぞ!
嘗めていた。
サスペンスだけの作品では無かった…
ここまでが1巻を読んだ時点での評価。
それでは5巻まで読み進めた素直な感想を少々。
展開が速くていい。すごくいい。
もしかするとただの錯覚かも知れないが、2巻を読み始めたと思ったのも束の間
気が付いたら5巻読み終わってました。
いやぁ…おもしろぉぃ。
これは…謎のわんこそば!
ちなみに僕のささやかな疑問は2巻くらいであっさり判明。
何このリズム感。
さらに衝撃的な展開も待ち受けて居たりするし、
脅迫者の正体判明か!と思いきや!思いきやというより判明と同時に謎を頭からぶちまけられる幸福感。
くそぅ…これじゃ僕がドMみたいじゃないか!
それにしてもこの物語、主人公たちはたまったもんじゃないでしょうが、何故こんなに惹きつけられるのか。
彼らが救われるのか、それとも当然のように破滅していくのか…
いつの間にか最後まで見届けたくなってしまっている。
早々に結末まで駆け抜けてほしい。
次巻を待つのがつらいから。
と、思っていたら7巻で完結するようです。おまけに84話からはマンガボックスにて無料で読むことが出来ちゃう。
アプリのダウンロードで1巻が無料で読めるみたいです。
同じくKindleでも1巻が無料で購入できます。
良い機会なので是非読んで泥沼に足を踏み入れてみてはどうでしょう?
先ほどやっと最新話まで追い付きましたが、次から次へと衝撃の事実が判明するという怒濤の展開に突入。
主人公達が抱いていた疑問の解消、それは読者にとっても同じ。
強制的に感情移入させる作りが出来ていますね。
好奇心が満たされると共に衝撃を受けてしまう。
ほとんどの謎が解消されつつあっても依然として目が話せないのだから、僕は間違いなくこの作品の虜になってしまっている。
残る疑問はただひとつ。
物語はどう終息していくのか?
読んだらあなたも共犯者。
全てが終わるその時まで、逃げられない。
3/2 追記です!
最終話まで読みました。
まだ読んだ事ないけど気になっている…そんな人にお勧めの読み方を思い付いたんですよ!
七巻が出るのを待って、全巻手に入れてから読む!
僕は6巻まで読んで続きはマンガボックスでじわりじわりな読み方でした。
が!
初見の段階で最終話まで駆け抜けたら一体どのような読了感であることか…!
もちろん連戦を追い続けながら悶々と日々を過ごすのもたまらない。
しかし、骨が腐るまでを歌でいうとテンポの良さは絵柄の可愛らしさ的にポップスくらい?なんて思われそうなんだけど実は内容がヘビメタレベルの激しさであり次から次へと山あり谷あり事件ありの怒涛の畳み掛け具合。
謎の解明が面白い作品
ゆえに最高潮に楽しめるのは初見の一度きり。
リズムにノるなら一気読みで駆け抜けろ!そして結末を読んで脱力するのだ!
自分がそうだったら、きっと凄い充足感を得られたに違いないと思ったのでお勧めしてみた。
よ、読んだなぁ…はぁ…
て、なるはず!
単行本にはさらにその後が描かれる模様。
くっ…商売じょうずめ!
4/20追記。
7巻読みました。
最終巻だけにズバズバデロデロと疑問の解消が進んでスッキリ。
だけど、それと同時にもやっと感を植え付けられ、暫く脳にこびりつく。
事件の裏側を知ったことで、1巻から読み返すと別の物語に変化しますね。
Kindleだと2巻まで無料で読めたりするのでその辺は触れても良いかな…。
退場者の中で、シゲさんはとばっちりなんだけど、他がクズ過ぎですね。
なのでやってしまってもしょうがないのでは?なんて思ってしまうんだけど、世の中そうは行かないんですねぇ。
擁護しようにも、彼ら自身が結論を出して前へ進もうとしているのがなんともやるせない。
彼らの背負ったもの、周囲の反応等を考えると厳しい人生が待っていることが想像できてしまう。
色々と考えさせられる、良い読み物でありました。
全体でいうと…スズランの登場とか超展開だったけど、勢い良く読めて面白かったです!
出典元 骨が腐るまで第一巻 内海八重 著