こちらも100%OFFだったのでそれならばと視聴してみた。
動画となるとアイキャッチ&あらすじを見てよっしゃ見たろ!とはなりにくいわたくしですが無料とあらば話は別じゃ。
幸せのかほりがぷんぷん漂うビジュアルとカレピの実家が実は超絶セレブだったという花より男子感に、どうせ最終的に幸せになっちゃうんだ二人のイチャイチャを見せたいだけなんだよ!これ以上僕を虐めてどうするつもりなんだ僕が魔王だったら世界が滅びるよ!?なんて臍を曲げちゃうような野郎なので普段なら絶対見ないやつだと思います。
いったい何が悲しゅうて他人様の幸せを暖かく見守らねばならんのか。
製作陣に対価を支払うのは吝かでは無いのよ?…作品には敬意をもって接するべきであるのことよ…!
でもなんか…いちゃいちゃして僕のメンタルをボコボコにする恋人達にご祝儀あげるみたいで悔しいからレンタルなんかしねーんだ!
そんな性根だからこのザマなんだと思います。
そもそも世のなか他人様の幸せを見て幸せになれちゃう人間だけじゃねーんだ!ダメージ受ける人間だって居るんだからね!
この事、ゆめゆめ忘れるでないぞ…!
こんな怨念満ち満ちたわたくしが恋人たちの恋愛物語を視聴するとどうなるかというと、肝心の恋人達には厳しい視線を向けたり逸らしたりして、別の方向に面白さを探し始める傾向にありまする…辛い現実から全力で目を背けたい気持ちの表れです。
真面目に恋愛映画みたいんじゃーという方はこの先恨み辛み面白みと共にネタバレをブチかましてちゃうと思いますので作品の方へどうぞ!
案の定ヒロインよりもオークワフィナが演じた親戚役の方が眩しく見えてしもうたぜ…
ヒロインに金持ちと結婚話が持ち上がった時点で全力サポートするとか本当にいい子よね。
普段着でパーティに誘われてどうすんのかと思ったらトランクからドレス出てくる周到さ。
さらにはドレスに用途をメモしておくマメさもGOOD
お馬鹿っぽく見せて居ながら実は出来る子ってちょっとツボなの!
そういや朝帰り用ってメモされたドレスが有ったっけ。
自分も結婚を意識しておるようなのにヒロインの結婚を妬むことなくむしろ本気で応援する所もまた良いですね。
一時メンタルがあかんかったヒロインを慰めようと双子ちゃんを差し向けたりと一生懸命だったし。
ラッパーでコメディアンで女優も出来ちゃう、多彩なオークワフィナという女性を知るだけでも価値ありだった。
あと、この作品の一番の見所だなって思ったのは、ヒロインがハッピーエンドを捥ぎ取る切欠になった姑とのバトルがなんと麻雀対決だったところ。
中国では本当に麻雀が愛されてるんだなー
でも僕のイメージは坊や哲の世界だったりするのでそいつは通らねぇぜ…
でも恋愛映画で麻雀の描写が出てくるのは凄い違和感あったですよ…本当に違和感がすんごい。
姑もヒロインも牌の並べ方キレッキレでまるでプロ雀士みてーだよ!
冴えないおっさんだと思ってたら世界最強の殺し屋だったくらい衝撃的だよ!
でもこれは日本的に考えると花札で…?なんかチガウなそもそも本気の状況をゲームでどうにかしようという文化がねーもの。
坊や哲で得た知識によって辛うじて内容はなんとか理解できましたけども。
この先、カレピが結婚し、姑が孫を抱く日が来るけれど…それはアタクシのおかげだって事を忘れないで。という言葉の後にヒロインが杯を送り込み、それをロンして姑の勝ちとなるわけですが。
結婚話も消え
麻雀でも負け
完敗して去っていくヒロイン
と、見せかけて
去り際にヒロインの杯をオープンすると、彼女が捨てたのは自身の上り杯
なん…だと…?と刮目する姑
あれ…?こいつチョンボじゃね?と姑を見る人数合わせのオバちゃま達…
つまり既に勝負に勝っていたヒロインがあえて姑を勝たせたって事が最後にわかるんですねぇ
これが彼にプロポーズされて受諾すれば彼を姑から奪えて大勝利なヒロインがあえて彼を家族の元へ返す選択をしたって所とシンクロしているわけですね。
試合に勝ったと思ったら勝負では負けていたでござるの図式って世界共通のザマァなんでしょうか。
ここは確かにやるじゃんって思ったものなーまーじゃんだけに!
それにしてもこのヒロイン、かなりの知性をお持ちでらっしゃる。
まずスゲーのは姑の上がり牌を把握していたって事ですわね…つまり完全に場をコントロールしていやがったわけです。つえぇ。
そういえば母に麻雀は人生の大切なコツが学べるからと教わりましたって言ってたっけ…でも麻雀で双方の置かれた状況を再現するってなかなか出来るもんじゃないよ?
やっぱり凄すぎぃ!
そして立ち去った後で、花嫁失格の要因とされたおかんがヒロインを迎える。
ここで、諸外国との感覚の違いを強烈に印象付けられたのが面白かったですね~
ジャポーンの感性だと、おかんが姑と目が合った場合考えられる行動はやや悲し気にお辞儀して去るってイメージではあるまいか?
ところがこのおかんは姑と目が合うなり恨みがましい視線を送り目を逸らさないという行動にでた( ゚Д゚)
いやぁ…既にヒロインが身を引く決意を固めたとは言えですね?
ここでおかんが「よくもうちの娘をこけにしてくれたわね…」的な意思を姑にぶつけちゃったらもう完全にアウトなのでは!?
あぁなるほどな~!
アイキャッチで約束されたハッピーエンドを匂わせておいて実はバッドエンドというサプライズをブチかます作品なんだな~?
つまりおかんのこの行動は娘の決意が揺るがぬようにあえて完膚なきまでに決裂させる親心ってことなのかしら。
流石、ヒロインに麻雀を叩き込んだ雀鬼なだけはあるで…こいつぁ思わぬところで斬新な作品にであったものだぜ!
と、思ってたらあれよあれよと話は転び、ヒロインがカレピと目出度くゴールインでハッピーエンドろーると相成ったでござる。
え?
なんで!?
母親同士がめっちゃギスギスした緊迫した結婚式しか想像できないのにどうしてこうなった…
不意に訪れるミステリー
これは何としても謎を解かねば気持ちが悪い。
日本とシンガポールとの文化の違いに起因する部分もあるでしょうが、それにしても急展開過ぎる。
やはり一番の切欠はあの麻雀バトルだったのではなかろうか?
もうわけわからんから勝手にストーリーを捏造するでござる。
姑に自分の言わんとしている事を強く印象付ける為に、その内容を牌によって再現するというヒロインの場を支配する能力
それを目の当たりにした姑はきっと「あれほどの知性を持つ嫁ならば!」と考えを改め息子ちゃんにあの子凄い子だったわ!絶対逃がしちゃだめよ早く迎えに行きなさい!となった事にしよう。
麻雀ってすげぇ。
さて、なんだかんだで流されるままだった、ある意味ヒロイン的だったカレピを振り返ってみようではあるまいか。
まず、家族に紹介したいんだ!と言いつつ自分の家庭の状況を何一つ彼女に説明せずにいきなり国元に連れてきちゃうとかあかんやつでしょ…
彼女と本気で結婚したいならその辺めっちゃ頑張りたまえよ(‘Д’)
まぁ姑がヒロイン家族の調査結果を持ち出した時はきちんと怒ってたけどもさぁ…ちょ~っと詰めが甘いのではないかしら?
いやそもそもチヤホヤされてる理由が彼個人の魅力では無くて国一番のお金持ちというステータスでそうなってるだけなのでは…と思っちゃう程に頼りなく見えたんだけど気のせいじゃろか?
イチャイチャ拒絶反応によって恋人たちの会話が耳を通り過ぎたせいかもしれんけどこれは持病なので僕は悪くないんだ君たちが幸せオーラを振りまくからいけないんだぜ!
しかもプロポーズの時に全部捨てて~みたいな事言っちゃうしよぉこのアマちゃんがよぉ~
実行した途端に周囲の反応が冷たくなってメンタル病んで恋人に八つ当たりのDV野郎になっちゃう牌…じゃなくて未来が透けて見えるようだぜぇ
こんな感じで、ちょっと彼氏が頼りなく見えちゃったのがなー同じ男性としてちょいと悲しい気持ちになりましたのよね。
もうちょっとこう…力強さみたいなもんを見せて欲しかったような気もする。
最終プロポーズだってママンのOK貰えたから張り切ってやって来たんだろうし?
俺は金持ちのステータスを捨てるぞぉ~!と言った時に絶頂期を迎え、最後に失速する哀しみ。
この映画は女性にターゲットを絞って構想されたものっぽいなー
と、いう事は世の女性達はこんな感じのカレピが欲しいのであって世の男性陣はそんなに気負わずとも良いのかもしれませんな?
あぁ…ただしイケメンに限るという奴ですね勘違いした僕がバカでした
やはり僕が恋愛映画を見ると最終的にただしイケメンに限るという世の摂理を痛感する羽目に陥るので男はつらいよで寅さんの失恋を見た後に似た切なさを得られますね。
ペケジローは寅さんでも見とけという世界の意思なんだと思います。
そんなわけで恋愛映画だと思って視聴してたら突如麻雀バトルが始まり戸惑ったこの作品…なんだかんだで全部麻雀に持ってかれた感はある。
アジア系の男性と出会い、姑の心をミラクルキャッチせんと欲するならば麻雀の腕を磨くのが成功への近道なのかも知れないね…割と真面目に。
麻雀を極めりゃ道が拓けるんだ!と勘違いしそうなくらい恋より麻雀の部分が面白かったです。
以上…恋愛映画に向いてないペケジローの感想でした。