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お友達とタコ釣りに行ってヒトデの親子をゲットしたペケジローです。
さて、本作は映画から入ったペケジローですが、先ほど比嘉姉妹シリーズ4作を読み終えて映画のイメージが変わりましたでございます。
以降内容に触れる記述が出てくきますので、ネタバレがお嫌いな方はスルーしてくださいまし。
うーむ…『来る』では映像化にあたってキャラの印象化の為に強めの肉付けが為されていたように思えます。
それこそ良し悪し関係無しに、灰汁とも言うべき野趣あふれるフレーバーが付与されておったような?
真琴の職業やら、初登場時の真琴に対する野崎の扱いを振り返りますといや野崎はこんな事しませんじゃろ…と今なら思えますし。
映画では野崎が元嫁に子をおろさせた事を責められておりますが…野崎が原作同様の症状であるならこれは実に良い原作読者弄りにございますね。
何も言い返さない野崎は聖人かとさえ思えます。
真琴を足蹴にしちゃいましたけども。
こんな風に細かく考えるとチラホラ出て来ちゃいますけども、映画単体で考えるとその場面を見た事で生じる衝撃を巧みに利用し視聴者をおっかなびっくり感と共に次なる場面に注視させてくれる面白い作品にござった。
最終決戦的なお祓いでは日本全国津々浦々から仲間を呼び寄びよせ対処せんとするのですが、
向かう途中で始末されちゃう仲間達の姿に祓おうとしているモノの強大さを痛感しちゃったり。
2時間という限られた時間での映画化にあたって原作の世界観が十二分にブーストされてますね。
個人的にとってもお気に入りなのは錯乱した野崎を真琴がワンパンKOする場面です。
なんてキレの良い一撃なんだ…なんなら死んだって構わねぇくらいの迷い無き一撃にドキッとしちゃいます。
しかも野崎がぶっ飛んで直ぐ場面変わるし。
何とか集結した仲間達が儀式を執り行う場面は荘厳且つ華やかでしたね!
神主さんもお坊さんがコラボして…一体どういう儀式になるのか僕にはわからんのですけども。
映画『来る』は所々が派手に演出されておりついつい目を引かれてしまう、そして怖さよりも登場人物に興味を引かれる作品だったように思えます。
琴子姉ちゃんが基礎を抑えつつも大分強烈なキャラ付けされてますし。
して、書籍の比嘉姉妹シリーズですよ
などらきの首は短編集なのでささっと読んでしまいましたが、学校は死の匂いというお話の結末が強烈にござった…
解決!と思ったらこれはもしかして…やってしもうたんか?という後味の悪さが堪りません。
振り返ればどの作品も、最後まで読み終え事の真相を知った上で再び読み直すと別の怖さが見えてくる仕上がり…巣籠り効果は抜群です。
全体を通して読み進めるごとに見えてくる琴子像、そして真琴良い子過ぎ問題…美晴の生き様。
どれも面白く、暇さえあれば先を追ってしまう程に好奇心を刺激される作品にございました。
初読は勢い良く読み進め物語の全体像を知り、次はじっくり思い出しながら読むのが面白そう。
それでは僕はこの辺で、『ぼぎわんが、来る』をじっくりデロデロ丁寧に読み直して来たいと思います。